ODO: 36,300km
ホーネットのフロントサスは、約3,000km前、2018年の時点で中のフォークオイルを交換していました。
そこからあまり走っていませんが、ダストシールに裂けが見られたため、ゴム類を交換すべくオーバーホールしました。
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揃えた物品
前回のフォークオイル交換時には持っていなかった、電動インパクトレンチや、長くて丈夫な手動レンチを用意しました。
また、オイルシールの打ち込み用に、40mmの塩ビ管とプラハンマーを用意しました。
具体的には こちらのサイトを参考に40mm ✖️ 1,000mmの塩ビ管、 その蓋VU C40を購入しました。もっと短いやつでも良かったかも。
用意したのは以下のもの(画像の紫枠)。左右あるので2倍必要です。
ヤフーショッピングでオーバーホールセット 9000円を購入して使用しました。
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- トップキャップのOリング
- ダストシール
- オイルシール + ストップリング
- ピストンメタル(画像中ではピストンリング)
- スライドメタル(インナーチューブ用)
- スライドメタル(アウターチューブ用)
- フォークソケットボルト用ワッシャー
ジャッキアップ
ジャッキアップをします。
ホーネットはエンジン真下をエキパイが通っており、ジャッキアップがし難いです。フレームを吊ってもよいですが、頑丈な脚立がなかったため、前と同じくバイク用のジャッキ(2本支える棒がつく)を使いました。
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ホイールを外す
フロントフェンダーを外し、ホイールを外します。
アクスルの締め付け規定トルクは 60Nmのため、長めのレンチか電動インパクトレンチがないと外せませんでした。
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フェンダーが割れてるのなんとかしたいな〜…
フロントフォークををつけたまま、フォークソケットボルトを緩める
フロントフォークの、インナーチューブとアウターチューブを締結の要が、フォークソケットボルト(画像下部、青字)です。
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(正確にはこのボルトがアウターチューブと締結しているのはダンパーロッド。ダンパーロッドはアウターチューブの底に固定され、インナーチューブは規定の範囲で自由に上下に動けるが、ダンパーロッドはインナーチューブから引き抜けない構造になっている)
これを外さないとアウターからインナーを引っこ抜けません。
このフォークソケットボルトが厄介者で、普通に回そうとすると中で固定されているダンパーロッドが共周りしやがります。回転方向には固定されていないため。
ダンパーロッドを固定するための四角錐状のSST(Special Service Tool, 特殊工具)がありますがそのためだけに買うのもなぁ…。
ということで、気合いの人力または機械のパワーでなんとか外します。
フロントフォークを車体に固定したまま、ガッと回します。
規定トルクは20Nmと高くないですが、ネジロック剤あり、共周りありのため、人力だと難しい場合があります。そんなときはインパクトレンチで一気にガッと緩めてあげます。
自分は左フォークは人力でできて、右フォークは電動インパクトで回しました。
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フロントフォークをつけたまま、アウターチューブを取り外す
めでたくフォークソケットボルトを外したら、アウターチューブが引っこ抜けます!と言いたいところですが、そうはいきません。
インナーチューブについているスライドメタルが、アウターチューブにはまっているオイルシールに当たって引っこ抜けません。(図の右側、黄色字の部分)
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オイルシールの上についているダストシールは、マイナスドライバーを優しく突っ込めば取れます。
オイルシールは、抜けどめのストップリングを外すのを忘れずに。これもマイナスドライバーを突っ込んで外せます。
下の写真は実例ですが、オイルシールも中の金属?スプリング?がサビてますね〜
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その後は、アウターチューブを持って、インナーチューブから引き抜く方向にコーン!と勢いつけて引っ張ります。
コーン!は、インナーチューブについているスライドメタルがオイルシールに当たる音です。
繰り返すと、オイルシールがアウターチューブから外れて、めでたくアウターチューブとインナーチューブが分離します。
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新品時とスライドメタル(インナー)を比較するとこの通り。
うーん、全体的にテフロンコーティング部分の色が薄くなってはいる。しかし、完全に剥がれているわけではないから交換しなくてもまだよかったかも?まぁ、予防交換ということで。
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スライドメタル(アウター)も同様。
さすがに新品は厚くコーティングしてありそう。
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適当に清掃
中を清掃します。
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インナーチューブの内側に、ダンパーロッドと密着させるためらしいオレンジ色のOリングがはまってますが、これは交換しなくて良いものなんですかね…?(写真なし)
オーバーホールの記事で交換しているのを見なかったので、今回は部品を発注しませんでした。
元気そうなのでこのまま使います。
組み立て
もとのように組み立てます。注意点は3つ。
オイルシールを傷つけないように圧入すること。オイルロックピースはナナメに固定しないこと。この時点ではまだフォークスプリング入れないこと。
オイルシールの打ち込み
塩ビ管で打ち込んでいきます。上下を間違えないこと!!!
部品名の刻印があるほうが上だったはず。
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直接塩ビ管で打ち込むのは怖いので、使い古しのオイルシールを上に重ねて打ち込みます。
私の場合、滑りを良くするためにシリコングリースメイトを少し塗りました。
オイルロックピースの固定
オイルロックピースは斜めでも固定できちゃうみたいです。
インナーチューブがフルボトムしたときにオイルロックピースに当たってまずいので、オイルロックピースはなるべくまっすぐ取り付けて、スムーズにフルボトムできることを確認してください。
油面調整
組み立てたら、フルボトムさせ、インナーチューブの上端から110mmの高さに油面がくるようにフォークオイルを注入します。
前項で述べたように、フォークスプリングは入れない状態で測ります。
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入れたらストロークさせ、少し放置してエア抜きします。減ってたら継ぎ足します。
そしたらトップキャップを締めて完成!
車体に取り付け
フロントフォークをブリッジに通し締め付けます。
なんか荷重かけた状態で締めた方が良いとか聞かなくもないですが、そのまま締めました。
ちなみに、今回はフォークブーツをここで取り付けています。
もうしばらくOHもフォークオイル交換もしたくないので、なるべく長持ちするように…。
意外と見た目も違和感なし
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ホイールの取り付け
アクスルを規定トルクで締め付けてから、アクスルを締めているボルトを締めます。
終わり!!!!!
感想
うーん、前とあまり変わらないかも…笑!
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